千葉美香 奥村彰一 長谷川彩織 八嶋洋平

Visualization

2023/04/21 -2023/05/13

gallery UG Tennoz

information

gallery UG Tennozでは、4月21日(金) - 5月13日(土)まで、奥村彰一・千葉美香・長谷川彩織・八嶋洋平の「Visualization」を開催します。

Visualization(ビジュアライゼーション)とは、目で見ることのできない事柄や現象、関係性、抽象的な概念などをイメージし、可視化、具現化するという意味があります。

アート表現は時代によって、作品に込められるものは変化してきました。
伝統的な芸術作品は、宗教画や王侯貴族の肖像画が主流であった中世ヨーロッパ時代から今もなお、リアリティや技術が重要視されてきました。

現代に向かうにつれて、その古典的な「美」へ疑問を持つアーティストが多く現れます。
それまでの視覚的な「美」の概念にとらわれず、個人的思想やコンセプトといった目に見えないテーマを取り入れるようになってきたのです。


風景や人物といった従来の表現方法の中に抽象的な表現も多く取り入れられ、内面的な感情、社会問題などが描かれた現代アート作品が生み出されるようになりました。


千葉美香は、自ら水と戯れ自然と融合します。日常生活では感じることのない緊張感の中で、目にした美しく輝く水の揺らめきや光の粒一つ一つを描いています。互いに絡み合い交差して形成される世界は、あらゆる状況が入り混じる自然と、それぞれの人生や人間社会にも似ています。

八嶋洋平は、少しでも真理に近づきたいと目を凝らし、思考を巡らし、その過程に制作があるといいます。
目に見えないものを形にする中で、真理を開示し、また鑑賞者をも巻き込もうとしています。悲しみや怒り、漠然とした不安感など人間の弱さや不器用さに興味があり、そうした遣る瀬ない感情や心理を可愛らしさや憎めない滑稽さを含む人形を通して描き、ユーモアや愛着感情を与え、昇華しようとしています。

奥村彰一は、北宋山水に見られる入れ篭状の曼荼羅的構造を内包した多元的な世界観を作品に反映させています。また、ミクロコスモスの視覚的な作品構成の中にイミテーションとしてのトロピカル、80,90年代のレリックなどと組み合わせ、現代における多幸症的桃源世界を描いています。

長谷川彩織は、植物と幾つかの風景を同じ画面に構成しています。両者は互いに絡み、共生するように混ざり合っているかと思えば、再生と破壊を繰り返しながら広がり、新たな情景を形成しているようです。二つの間で繰り返すリズムは画面の前に佇む人の意識を記憶や空想へと導き、彷徨わせます。


美術史上、新たな絵画表現が困難といわれている現在、各々の作品における物語性が益々重要視されています。
現代の人間が抱える本質的な問題に目を向けるだけでなく、多元的な表現や存在そのものを如何に肯定させていくかということへの絵画を主軸としたアプローチでもあります。
それぞれの広い視点を持って変容し深化していく4名の作品世界をご堪能ください。

Exhibition Information

展覧会名
Visualization
会期
2023/04/21 -2023/05/13
開廊時間
11:30 – 18:30 金曜11:30 - 20:00
休廊日
月曜日、日曜日
会場
gallery UG Tennoz
アーティスト
千葉美香 奥村彰一 長谷川彩織 八嶋洋平

Photo

Artworks

A Sunset Dip
F15(65.2×53cm)
油彩、キャンバス
2022

Precious
72.7×72.7 cm
油彩、キャンバス
2023

Windsurfing on Planet
91x72.7cm
ジクレー

ソーラークイーン(ブルー)
45.5.×38.0cm
油彩、キャンバス、パネル
2022

この展覧会についてお問い合わせする