gallery UG Fukuokaでは、2026年10月14日(水)〜11月3日(火)の間、特集アーティスト 泉茂雄 を開催いたします。
泉茂雄は、特別な場所や出来事ではなく、何気ない建物や静物を描いています。
画面は薄暗く、対象の輪郭もはっきりとは描かれていません。それでも、画面を見ていると、暗がりの中から建物や物の形が少しずつ浮かび上がってきます。
ぼやけた輪郭がかえって視線を画面の中へ引き込み、見えているものと見えていないものの間を行き来させます。
もうひとつ印象的なのが、油絵の具の厚みです。重ねられた絵の具は、単に表面の質感をつくるだけではなく、そこに描かれたものが過ごしてきた時間まで含んでいるように感じられます。絵の具を重ねることによって、対象の姿だけでなく、その時間までも画面に残しているようです。
何気ない建物や静物が、薄暗い画面と厚く重ねられた絵の具によって、普段とは違う姿を見せてくれる。
泉茂雄の作品には、そうした静かな変化があります。
一見すると静かな絵ですが、じっくり見ていると、輪郭や色、絵の具の重なりの中にさまざまなものが見えてきます。
何でもないものを描きながら、そこにある時間や気配を残していくこと。それが泉茂雄の絵画の魅力ではないでしょうか。
会場にて是非ご高覧ください。